2011-01-01から1年間の記事一覧

一里塚

正月は冥土の旅への一里塚。目出度くもあり、目出度くもなし。 よく目にし、耳にする一節だが、まったくもって当然のことである。齢を重ねると目出度くないほうの気持ちが強くなってくる。あらたなる時間への期待よりも、減ってしまった時間を惜しむ気持ちの…

ブルージー

ブルースを聴きながら、こんなことを考えた。 ブルースっぽい生きかたもかっこいいな、と。あこがれもする。 だが、待てよ。本当にそんな生活できるのか。わが、生身をそんなぎりぎりなところに置けるのか。たぶん、無理だろう。 同じようなことだが、江戸が…

減らない残り時間

いくつまで生きられるか、いくつまで健全でいられるか、まったくわからないが、一般的なところで〝八十歳〟くらいかなと思っている。いろんなことを考える際には、八十まで生きていることを基本としている。やりたいことも、資金計画も八十を前提にしている…

具だくさん

「具だくさん」と言うと、なんとなく暮らしの手帖風で、趣味が良くてこころ豊かなような気がしてくる。 「具だくさん」と言うと、なんとなく美味しそうな気がしてくる。 本当にそうだろうか。私の好みで、しかも、味噌汁に限って言えば、No である。 原則、…

言うに言えない身体的特徴

わたしには〝ひと一倍〟といえる身体的特徴がいくつかある。 まずは汗のかきかた。顔には殆ど汗をかかない。面の皮が厚いから(?)。なのに、首から下は猛烈に汗をかく。立っているとシャツの下を汗が流れているのがわかるほどだ。子どものころは罰としてよ…

民主党についての勘違い

民主党の政策を見ていて腑に落ちないことが多い。 なのだが、よくよく考え見たら、腑に落ちないのはわたしの側で誤った思い込み、勘違いしていたことに気がついた。 〝保守〟自民党の対抗政党だからという理由で、民主党のことを勝手に〝革新〟政党、〝リベ…

見かけなくなった人

毎日顔を合わせていたのに、あるころからプッツリと見かけなくなる人がいる。それが高齢者だとちょっと気になる。 散歩で海岸へ行くとよくお会いした老人がいた。迷彩柄のシャツを着て、マウンテンバイクに乗ってやってくる。ウッドデッキに自転車を止め、そ…

効率

朝はゆっくり起きて、午前中は新聞と撮りだめビデオ。昼食のあと、猛烈に眠くなって昼寝、それから二時間ほど散歩したり自転車に乗ったり、帰ってくると疲れを感じてもう一度昼寝。 最近、こんなパターンで休日を過ごすことが多くなっている。これで昼間が終…

お地蔵さん、お稲荷さん

わたしが住んでいるところはかつての新興住宅地。小山のてっぺんを削り平らにしたところに何千世帯かが暮らしている。 町内を散歩していて気がついたのだが、この住宅地にはお地蔵さんもお稲荷さんも無い。 この地に人が出入りするようになったのは、せいぜ…

お参りの願い事

以前は神社・仏閣へ寄っても手を合わせることはあまりなかった。歳のせいか、近ごろは足を止め、お参りするようになった。神社では二礼二拍手一礼、お寺ではしばし合掌。ただし、お賽銭を入れることはまだまれではあるが。 お参りの際にはなにか願い事をする…

妬み

最近ひとを妬むようになっていけない。 他人と比べることなど、百害あって一利なしであることは、〝頭の中では〟十分に承知しているのだが、現実にはそうはいかない。そう簡単には悟れない。 近ごろの妬みの対象は、豊かな老後を迎えられるひと。これがまた…

毎日が楽しけりゃ?

毎日楽しくすごすことができればそれでよいのか。それとも、やはり、なにかいっちょうかますべきなのだろうか。よくわからない。 自分とって、少し大それたくらいなことをやり遂げたほうがよいのだろうか? やり遂げても世間には伝わらない。自己満足だけ。…

手帳

早いもので来年の手帳が出始めている。 最初は会社が支給される、社名入りの能率手帳を使っていた。この頃は何も考えずに使っていた。 その後、知的生産ということに大いに興味を持つようになり、その最たるものが手帳であった。 が、お金がもったいないこと…

夏の終わり

春夏秋冬、四つの季節の中で〝終わり〟を意識するのは〝夏〟だけのような気がする。 ほかの三つの季節は、終わりがなく、すうっと次の季節が始まる。 たとえば、冬には終わりを意識するものがなく、そのまま春がはじまる。 これに対して、夏は、はっきりと夏…

ご来迎

仏教の世界では、ひとが死ぬと、死んだ人の魂をのせる蓮台を持った観音菩薩と静かに合掌した勢至菩薩を従えた阿弥陀如来が山の向こうから迎えに来るという。このとき、雲に乗った25体の雲中供養菩薩が楽器を奏でたり歌をうたったりと、とてもにぎやかに迎え…

人生下り坂

人生を坂道に喩える。 生まれてから、ずっとずっと、とにかく上り続ける。坂を上るのは厳しい。体力も精神力も要求される。 辛い坂を上り続けた。わたしの場合はたいして高い坂ではなかったが。それでも、長い年月、ダラダラとではあるが、絶えず上り続けた…

めがね

最近、眼鏡をかけていてもなんとなく見えにくくなったような気がする。度が進んで、あわなくなったのだろうか。それに、コーティングもはがれてきて、レンズに曇ったときと同じような見え具合になってきた。 なので、思い切って新調することにした。 フレー…

わたしより長生き

最近妙なことに気がついた。 通りですれ違う人、同じ電車に乗り合わせた人、信号待ちしている人、スーパーで物色している人、……。ざっと眺め渡すと、わたしより若い人のほうが圧倒的に多いことに気がついた。 年齢別の人口構成を見れば、なんら不思議ではな…

夏の終わりの予兆

先の週末は涼しかった。半袖半ズボンでは肌寒かった。 気がついたらツクツクホウシも鳴いていた。夏が終わるからか、あるいは単なる勘違いかはわからないが。 おそらくは、また暑さはぶり返すのだろうが、それでもこれまでとは勢いが違うだろう。 冬から春へ…

夏といえば蝉である。暑いときにはアブラゼミのあの暑苦しい鳴き声がなくてはならない。やがて主役がミンミンゼミに代わり、夏の終わりを予感する。そしてツクツクホウシの声を聞く頃はかなり涼しくなっている。 が、ことしはなんか変。 いきなりミンミンゼ…

封印

前回のうまいもん残しとにているようで少し違う〝封印〟。 わたしはいくつかの事柄を封印している。 ある特定の落語を聴くこと、ある作家の作品を読むこと、かつて読んだ本の選択的再読などなど。 なぜ封印しているかというと、これらはすごく気持ちの好いこ…

うまいもん残し——お楽しみはあとから

嫌なこと、苦手なことを先にやってから好きなことをやる。いわゆる〝うまいもん残し〟は生まれもっての性格である。 で、先に片付けるつもりで嫌なことばかりやっていて、なかなか好きなことに取りかかれない。そのうち気を逸してしまうこともしばしば。生ま…

定年年齢

わたしがサラリーマンになったころの定年は55歳だった。22歳で入社して、あと33年も勤めるのかとうんざりしたものだった。 ところが、その55歳に近づくころ、定年は60歳に伸びていた。もっとも、わたしは諸般の事情で57歳になった途端に第一次リタイアをして…

捨てどき

そろそろ捨てどきを考えなければならない時期に来ている。 ひとに見られたくないものを少なからず保有している。死後、他人に見られたくないものである。こんなもの、持っていたのかといって、卑下されるような代物である。 ぼちぼち処分していこうかとも思…

夏の夕暮れの幸せ

夏場は歩いたり自転車に乗ったりする時間を少し後にずらしている。四時ごろに家を出て、六時ごろに帰ってくる。このころになると、涼しい風が吹き始める。 汗だくになって帰ってきてのシャワーが快適。ついでに風呂場の掃除もしてしまう。 涼しい風に吹かれ…

死ぬのが悔しい

還暦も過ぎ、まあ、まっとうなところあと二十年ほどの命だろう。 もっと短いかもしれないが、そのときは運がなかったと諦めるしかない。あるいは、もっと長いかもしれないが、二十年過ぎれば頭のほうが健全ではなくなってしまうだろうから、その先のことは我…

奇病

歳をとるとこれまで経験しなかった症状が発症することがある。最近もまた……。ただし、これは二度目。十年ちょっと前に一度被ったことがある。 ほっぺたの内側にこりこりっとした感触を覚える。まあ、ニキビのような感じだ。これができるのはさほど珍しくはな…

節電?

地球温暖化対策として、電気はCO2のでないクリーンなエネルギーとしてもてはやされている。 たしかに、できた電気で動くときはクリーンかもしれない。が、電気を作るのはクリーンかというと、これは大いに問題がある。 てなことを言っていたら、原発で大変な…

いつまで働くの?

思うところあって、定年まであと三年というときに仕事を辞めてしまった。その後で、見込み違いが重なって、生活資金が足らないことが判明した。 あこがれの隠居生活にたどり着いたつもりが、後戻りしなければならないはめになってしまった。みっともないこと…

認知症

わたしも遠からずお仲間入りするであろう「認知症」。 なのだが、どうもこの言葉に抵抗がある。 物事を認知できない症状なのに「認知症」とはこれ如何に? 逆に、必要以上に物事を認知できてしまう症状のように感じてしまう。 なんとか症候群というのもよく…