小寒初侯 1/6〜

 一月六日からは二十四節季の小寒、寒さが極まるやや手前のころです。寒の入りを迎え、立春になる寒の明けまでの約一ヶ月が寒の内です。

 七十二侯の小寒初侯は、芹乃栄う(せりさかう)。芹がすくすくと群れ生えてくるころです。

 春の七草は、せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ。五節句のひとつ、一月七日の人日(じんじつ)に、今年の健康を願って七草粥をいただきます。七草は前日に包丁で叩いて水に浸しておき、当日粥にいれます。

 新年明けて最初に爪を切る日が、一月七日とされています。七草爪といって、七草を浸した水に爪をつけ柔らかくしてから切ると、一年間かぜをひかないといわれています。

 松飾りをつけておく期間のことを松の内といいます。関東では一月七日まで、関西では十五日までのところが多いようです。この日を過ぎると松飾りや門松ははずされます。役目を終えた松飾りは、どんど焼きで燃やして、年神さまを天へ送ります。このときに書き初めを燃やすところもあるようです。


 出典 白井明大=文・有賀一広=絵『日本の七十二侯を楽しむ』(東邦出版)