冬至末候 1/1〜

 一月一日からは七十二侯の冬至末候、雪下麦を出だす(せつかむぎをいだす)。降り積もる雪の下で麦が目を出すころです。地中や冬木立の枝先で植物は芽吹く力を育みます。

 言うまでもありませんが、暦日の一月一日は正月です。

 初日の出の直前の茜空を「初茜(はつあかね)」といいます。夜の暗がりから白み、明るみ、やがて茜色に染まる東雲(しののめ)の空は、日の出よりさきに元旦の訪れを告げます。


 出典 白井明大=文・有賀一広=絵『日本の七十二侯を楽しむ』(東邦出版)