大寒次候 1/25〜

一月二十五日からは七十二侯の、水沢腹(あつ)く堅し。澤野水が厚く張りつめるころです。 でも、もうすぐそこまで春が来ています。春隣(はるどなり)です。 出典 白井明大=文・有賀一広=絵『日本の七十二侯を楽しむ』(東邦出版)

大寒初侯 1/20〜

一月二十日からは一年最後の二十四節季、大寒です。一年でもっとも寒さが厳しいころです。 が、大寒とはいえ寒い日ばかりではなく、三寒四温といって寒暖を繰り返しながらだんだん春になっていきます。 七十二侯の大寒初侯は、款冬華さく(ふきのとうはなさ…

小寒末候 1/15〜

一月十五日からは七十二侯の、雉始めてなく。キジのオスがメスに恋して鳴きはじめるころです。 一月一日を大正月、十五日を小正月といいます。本来ならばこの日までが松の内です。小正月には小豆を食べるならわしがあります。また、正月中も忙しく働いた女性…

小寒次候 1/10〜

一月十日からは七十二侯の、水泉(すいせん)動く。地中では凍っていた泉が動きはじめるころです。 一月九日の宵戎、十日の本戎、十一日の残り福と三日間にわたって十日戎のお祭りで商売繁盛を願います。 寒に入って九日目に雨が降ると、寒九(かんく)の雨…

小寒初侯 1/6〜

一月六日からは二十四節季の小寒、寒さが極まるやや手前のころです。寒の入りを迎え、立春になる寒の明けまでの約一ヶ月が寒の内です。 七十二侯の小寒初侯は、芹乃栄う(せりさかう)。芹がすくすくと群れ生えてくるころです。 春の七草は、せり、なずな、…

冬至末候 1/1〜

一月一日からは七十二侯の冬至末候、雪下麦を出だす(せつかむぎをいだす)。降り積もる雪の下で麦が目を出すころです。地中や冬木立の枝先で植物は芽吹く力を育みます。 言うまでもありませんが、暦日の一月一日は正月です。 初日の出の直前の茜空を「初茜…

冬至次候 12/27〜

十二月二十七日からは七十二侯の冬至次候、麋角解つる(しかつのおつる)。大鹿の角が抜け落ちて、生え変わるころです。 十二月三十日は晦日(つごもり)、三十一日は大晦日(おおつごもり)といいます。晦日とは月が隠れる、月籠もり(つきごもり)のことで…

冬至 12/22〜

十二月二十二日は二十四節季の冬至。一年でもっとも昼が短く、夜が長い日です。これから日が延びていきます。なので古代では冬至が一年のはじまりでした。 と言うことですが、時計の無い古代にどうやって昼や夜の長さを測ったのでしょうか? 七十二侯の冬至…

大雪末候 12/17〜

十二月十七日からは七十二侯の大雪次候、さけ群がる。鮭が群れをなして川を遡るころです。 一年の豊作を司る正月の神さま(年神さま)は念仏を嫌がるからと、暮れの十二月十六日までで念仏おさめにするというのが「念仏の口止め」。翌日から年明け一月十六日…

大雪次候 12/12〜

十二月十日からは七十二侯の大雪次候、熊穴に蟄(こも)る。熊が穴に入って冬ごもりするころです。 新年を迎える仕度をする、正月事始めの日が十二月十三日です。まずは煤払い、大掃除から。そして松飾り用の松の枝を山に取りに行く、松迎えがあります。 出典…

大雪初侯 12/7〜

十二月七日からは二十四節季の大雪、雪が本格的に降り出すころです。 七十二侯の大雪初侯は、閉塞く冬と成る(そらさむくふゆとなる)。天地の陽気がふさがり、真冬が訪れるころです。重たい灰色の雲におおわれた空は雪曇(ゆきぐもり)と呼ばれます。 十二…

小雪末候 12/2〜

十二月二日からは七十二侯の、橘始めて黄なり。橘の実がだんだん黄色くなってくるころです。橘は冬でもあおあおとした常緑樹で、万葉集にも登場します。 出典 白井明大=文・有賀一広=絵『日本の七十二侯を楽しむ』(東邦出版)

小雪次候 11/27〜

十一月二十七日からは七十二侯の小雪次候、朔風葉を払う(さくふうはをはらう)。冷たい北風が、木々の葉を払い落とすころです。朔風の朔とは北という意味で、朔風は木枯らしのことです。 出典 白井明大=文・有賀一広=絵『日本の七十二侯を楽しむ』(東邦出…

小雪初侯 11/22

十一月二十二日からは二十四節季の小雪、寒さが進み、そろそろ雪が降りはじめるころです。とはいえ雪はまださほど大きくなく、寒さもそこまでではありません。 旧暦十月のことを小春といいます。ことしは旧暦十月一日は新暦の十一月八日にあたります。それま…

立冬末候 11/17〜

十一月十七日からは七十二侯の立冬末候、金盞(きんせん)香し。水仙の花が咲き、かぐわしい香りが漂うころです。金盞とは金色の杯を意味し、黄色い冠をいただく水仙の別名です。 そういえば、すでに旧暦十月、神無月ですね。神さまは出雲に集まり大事な話し…

立冬次候 11/12〜

十一月十二日からは七十二侯の立冬次候、地始めて凍る。地が凍りはじめるころです。霜が降り、氷が張り、季節は冬を迎えます。 七五三もこの時期にやることが多いようですね。 山へ帰る神さまに、豊作の感謝を込めて、農家では十六個の団子をお供えします。 …

立冬初侯 11/7〜

十一月七日は二十四節季の立冬、冬の気配が山にも里にも感じられてくるころです。木々の葉が落ち、冷たい風が吹き、冬枯れのようすが目立ってきます。苦手な冬の到来です。 七十二侯の立冬初侯は、山茶(つばき)始めて開く。山茶花の花が咲きはじめるころで…

霜降末候 11/2〜

十一月二日からは七十二侯の、楓蔦(もみじつた)黄なり。紅葉や蔦が色づくころです。 秋の山が紅葉するようすを、山装う(やまよそおう)といいます。ちなみに、春の山のさわやかな初々しさ山笑う、夏の山の青々としてみずみずしいさまは山滴(したた)る、…

霜降次候 10/28〜

十月二十八日からは七十二侯の、霎時施す(しぐれときどきほどこす)。時雨が降るようになるころです。 始めて降るのが初時雨、ひとところだけに降る片時雨、横なぐりの横時雨、また降る時刻により朝時雨、夕時雨、小夜時雨など。その秋の初時雨は、野山の生…

霜降初侯 10/23〜

十月二十三日からは二十四節季の霜降、朝夕にぐっと冷え込み、霜が降りてくるころです。 霜降初侯は、霜始めて降る。霜がはじめて降りるころです。農作物のとって霜は大敵です。 出典 白井明大=文・有賀一広=絵『日本の七十二侯を楽しむ』(東邦出版)

寒露末候 10/18〜

七十二侯の寒露末候は、蟋蟀(きりぎりす)戸に在り。キリギリスが戸口で鳴くころです。 十月二十二日には鞍馬の火祭が行われます。かがり火を焚いた街中を、松明を持って練り歩く由岐(ゆき)神社の例祭です。 旧暦九月十三日は十三夜。後の名月とも呼ばれ…

寒露次候 10/13〜

十月十三日からは七十二侯の。菊花開く。菊の花が咲きはじめるころです。 旧暦九月九日(新暦では十月十七日)の重陽の節句に摘んだ菊の花びらを、乾かして詰め物にし、菊枕(きくまくら)にします。菊の香り漂う寝心地に、恋する人が夢に現れるともいわれ、…

寒露初侯 10/8〜

十月八日からは、二十四節季の寒露。露が冷たく感じられてくるころです。空気が澄み、夜空にさえざえと月が明るむ季節です。暦に「寒」も文字が現れてきました。 七十二侯の寒露初侯は、鴻雁来る(がんきたる)。雁が北から渡ってくるころです。その年初めて…

秋分末候 10/3〜

九月二十八日からは七十二侯の秋分次候、水始めて涸(か)れる。田から水を抜き、稲刈りに取りかかるころです。たわわに実った稲穂の〝収穫の秋〟まっただなかです。 出典 白井明大=文・有賀一広=絵『日本の七十二侯を楽しむ』(東邦出版)

秋分次候 9/28〜

九月二十八日からは七十二侯の秋分次候、蟄虫戸を坯す(すごもりのむしとをとざす)。虫が隠れて戸をふさぐころです。土の中へ巣ごもりの仕度をはじめます。 旧暦八月十五日の満月は仲秋の名月。ちょうど里芋の収穫の時期にあたり、芋名月と呼ばれます。今年…

秋分初侯 9/23〜

九月二十三日からは二十四節季の秋分、昼夜の長さが同じになります。 秋分の日の前後三日をお彼岸といいます。先祖を供養する日です。 七十二侯の秋分初侯は、雷乃声を収む(かみなりこえをおさむ)。夕立に伴う雷が鳴らなく成るころです。 秋分の日にお供え…

白露末候 9/18~

九月十八日からは七十二侯の、玄鳥(つばめ)去る。ツバメが南に帰るころです。 暦日の九月二十日は空の日です。1911年のこの日に国産の飛行船が東京上空の一周飛行に成功しました。ライト兄弟の初フライトからわずか七年後のことでした。なお、これは新暦に…

白露次候 9/13〜

九月十三日からは七十二侯の、鶺鴒(せきれい)鳴く。セキレイがチチィ、チチィと鳴きはじめるころです。 セキレイはその尾の振り方から、イザナギとイザナミに男女の交わりかたを教えたとされています。 出典 白井明大=文・有賀一広=絵『日本の七十二侯を楽…

白露初侯 9/8〜

九月八日からは二十四節季の白露です。大気が冷えてきて露を結ぶころです。ようやく残暑が引いていき、本格的に秋が訪れてきます。空の様子もかわり、あかとんぼが目立つようになります。もっともことしは台風や地震で大変なことになっていますが。 七十二侯…

処暑末候 9/2〜

九月二日からは七十二侯の、禾乃登る(こくものみのる)。田に稲が実り、穂をたらすころです。 禾(のぎ)とは、稲などの穂先に生えている毛のことです。稲や麦、稗、粟などの総称でもあります。 出典 白井明大=文・有賀一広=絵『日本の七十二侯を楽しむ』(…