十月十三日からは七十二侯の。菊花開く。菊の花が咲きはじめるころです。
旧暦九月九日(新暦では十月十七日)の重陽の節句に摘んだ菊の花びらを、乾かして詰め物にし、菊枕(きくまくら)にします。菊の香り漂う寝心地に、恋する人が夢に現れるともいわれ、女性から男性に贈られたそうです。
菊の花の咲くころに青空が晴れ渡ることを菊晴れ(きくばれ)といいます、
五穀豊穣に感謝して、その年とれた米の初穂を天照大神に奉る伊勢神宮の祭りが神嘗祭(かんなめさい)です。
出典 白井明大=文・有賀一広=絵『日本の七十二侯を楽しむ』(東邦出版)