白露初侯 9/8〜

 九月八日からは二十四節季の白露です。大気が冷えてきて露を結ぶころです。ようやく残暑が引いていき、本格的に秋が訪れてきます。空の様子もかわり、あかとんぼが目立つようになります。もっともことしは台風や地震で大変なことになっていますが。

 七十二侯の白露初侯は、草露白し(くさのつゆしろし)。草に降りた露が白く光って見えるころです。朝夕の涼しさが。くっきりと際立ってきます。

 暦日の九月九日は重陽(ちょうよう)の節句、菊の節句です。菊にはちょっと早いような気もしますが、旧暦の九月九日はことしは十月十七日にあたります。菊の時期ですね。因みに、九月九日は陰陽道で陽にあたる奇数が重なるので重陽というそうです。

 このころ、富士山に降る雨は、山を清める「御山洗い(おやまあらい)の雨」と呼ばれています。

 秋の七草が咲きはじめるころですね。秋の七草は一斉に花開くのではなく、順に咲いていきます。


  出典 白井明大=文・有賀一広=絵『日本の七十二侯を楽しむ』(東邦出版)