秋分初侯 9/23〜

 九月二十三日からは二十四節季の秋分、昼夜の長さが同じになります。

 秋分の日の前後三日をお彼岸といいます。先祖を供養する日です。

 七十二侯の秋分初侯は、雷乃声を収む(かみなりこえをおさむ)。夕立に伴う雷が鳴らなく成るころです。

 秋分の日にお供えするおはぎは、春にはぼた餅と呼ばれます。この二つは同じもの。季節にあわせ萩と牡丹に因んでいます。昔は、秋に収穫したての小豆をそのままつぶあんにしたのがおはぎ、冬を越して堅くなった小豆をこしあんにしたのがぼた餅という違いもあったようです。

 秋分の日にもっとも近い戊(つちのえ)の日を〝秋の社日(しゃにち)〟といいます、田の神さまが山へ帰る日です。


  出典 白井明大=文・有賀一広=絵『日本の七十二侯を楽しむ』(東邦出版)