お地蔵さん、お稲荷さん

 わたしが住んでいるところはかつての新興住宅地。小山のてっぺんを削り平らにしたところに何千世帯かが暮らしている。

 町内を散歩していて気がついたのだが、この住宅地にはお地蔵さんもお稲荷さんも無い。

 この地に人が出入りするようになったのは、せいぜい四十年前から。であれば、お地蔵さん、お稲荷さんが無くても不思議ではない。昔からの聖なる場所や物はない。商売を営む人も少ないので、商いの神様もおよびではない(?)。

 と、不在の理由は理屈ではわかるけど、なにか寂しい。ほかの新興住宅地はどうなのだろうか?