柳原良平さん、ご逝去

八月十七日、柳原良平さんが呼吸不全のため、お亡くなりになられました。享年八十五(数えです)。お誕生日も八月十七日のようですね。
多彩なかたでした。
出発はサントリーの宣伝イラスト。同僚に開高健山口瞳がいた時代です。アンクル・トリスはキャラクター作品の草分けではないでしょうか。
本の挿絵も印象に残る作品がいっぱいありますね。山藤章二真鍋博南伸坊和田誠などと並んで好きな画家のひとりです。
また、船キチとしても有名です。船が好きで、横浜の港を見晴らせる高台に自宅を建てたほどです。なお、この自宅の前にはすぐにラブホが建ってしまい、視界を完全に遮られてしまいました。わたしの横浜散歩では、柳原亭の前を通り過ぎてイタリア公園に至るコースが定番になっています。
船にまつわる読み物も多数書かれています。そして、船の絵も多数描かれています。
横浜に住む縁で、みなとみらいのネーミング審査でも力を発揮しました。「みなと」を残したのは氏の功績のようです。
山下公園を塞ぐ鉄道の高架壁を撤去し、すかっと視界を確保したり、みなと祭りのコースを逆にした(お三の宮→山下公園)のも氏の提言のようです。
さらには、ベイブリッジマリンタワーの色彩やライトアップなど、景観面でも活躍されていました。
船と横浜、同じ趣向の持ち主として大いに楽しませていただきました。

やすらかにおやすみください。