読み納めの読書★経過報告17/11

 読み納めの読書の計画をここに書いたのは八月だった。書いた以降、実際の取りかかりには若干時間がかかったが、なんとかスタートし、まずまず順調に推移している。

 記念すべき第一冊目は、当初の予定通り荻昌弘『男のだいどこ』。

 読みながらいろんなことが思い浮かんできた。本の内容そのものもさることながら、その本を読んでいた当時の事柄が断片的に現れてきた。思いだしては、感心したり後悔したり。それがまた楽し。読みたい新刊本を待たせ、この計画を実行に移して良かったと大いに自賛。

 二冊目はサリンジャー著、伊丹十三訳の『パパ・ユーア クレイジー』、三冊目は柳原良平『船の本』、四冊目は平岡正明『横浜中華街謎解き』、そして五冊目は岩村忍東洋史のおもしろさ』。

 事前にリストアップするのではなく、一冊読む毎に次の作品を選ぶことにしている。テンデンバラバラですな。この並びを見ているのもまた楽し。それなりに理由もあるのだろうけれど、それは追及しない。精神状況を分析してもつまらない。あるがままを受け入れる。わけは考えずに思いついた作品を読んでいる。

 さて、この先、どんな風に推移していくだろうか。この無計画性もまた楽し。「読み納め」というとどこか寂しく儚(はかな)い響きもあるが、決してそんなことはなく、すこぶる愉快な読書を愉しんでいる。