根岸・南千住・浅草

 やや昔の話になってしまったが、梅雨明け、猛暑の七月末に東京の右側を歩いてきた。

 出発は当たり前のように根岸、すなわちJR山手線の鶯谷駅。細かいことは飛ばして、まずは、薪を背負わず本も持っていない二宮金次郎さんを眺め、

これを見ないとおさまらい仏さまにご挨拶。前半と後半がぎくしゃくしているようで、でもよく考えるとなるほどともいえる台詞。たこ八郎さん、ご自身が言ったのかなあ?

これもお決まりの御行の松に行って、そこから荒川区台東区の区境のクネクネした道を歩く。そこから適当に北を目指す。すると見覚えのある光景が……。四年前に来たことがある。そのとき見たのは、自転車のミニチュア。スポーツ車ではなく、実用車ばかりなのがすごい。

今回は自転車ではなく馬車と蒸気機関車。精巧さははるかに増しているが、個人的には自転車のほうが……、などといってはいけないか。

そうこうするうちに南千住。線路と線路に囲まれた厳しいところにありながら自負深く見守ってくれるお地蔵さま。

あとは、観音裏から浅草に入って浅草寺仲見世を通り抜けて浅草駅。