雨水末候

 三月一日からは七十二侯の、草木萌え動く。しだいにやわらぐ陽光の下、草木が芽吹き出すころです。春の気配が増し、「春の息吹」をそこここに感じてきます。

 雨水のこの時期に降る雨を「木の芽起こし」といいます。植物が花を咲かせるための大切な雨で、木の芽が膨らむのを助けるように降ることからそう呼ばれています。


  出典 白井明大=文・有賀一広=絵『日本の七十二侯を楽しむ』(東邦出版)