雨水次候

 二月二十四日からは七十二侯の、霞始めて靆く(かすみはじめてたなびく)。春霞がたなびき、山野の情景に趣がくわわるころです。 遠くかすかな眺めが、ほのかに現れては消える移ろいの季節です。

 風の無い晴天の日に枯れ草を焼き払う「野焼き」もこの頃行われます。

 暦日の二月二十五日は菅原道真の忌日。京都北野天満宮では北野菜種御供(きたのなたねごく)が催されます。


  出典 白井明大=文・有賀一広=絵『日本の七十二侯を楽しむ』(東邦出版)