啓蟄初侯

 三月六日から二十四節季の啓蟄、陽気に誘われ、土の中の虫が動き出し始めるころです。一雨ごとに春になる、そんな季節の気配を感じます。

 七十二侯の初侯は、蟄虫戸を啓く(すごもりのむしとをひらく)。冬ごもりしていた虫が、姿を現し出すころです。虫にかぎらず、さまざまな生きものがめざめはじめます。

 春じゃ、春じゃ


  出典 白井明大=文・有賀一広=絵『日本の七十二侯を楽しむ』(東邦出版)