新聞

 新聞をとらない家庭が増えているようだ。ニュースやゴシップであればネットで十分こと足るからであろう。

 ネットを使えるおとなはそれでよいのだろうが、子どもはどうだろうか。記事の内容の理解はさておいて、新聞を読むという行為は身につけておいたほうが良いように思うのだが。

 とにかく毎日新聞に眼を通すのは良いことだと思うのだが。言うまでもないが、新聞にはたくさんの記事が載っている。わかりやすい記事もあれば難しい記事もある。興味のある事柄もあれば、まったく興味のない事柄もある。全部を読むことはむずかしい。

 ということで選択する眼力がついてくる。これが重要だと思う。じっくり読む記事、流し読みする記事、無視する記事などを選り分ける技術である。

 本というのは、おそらくは一冊をまるまる読むものであろう。あるいは、途中まで読んでつまらなければそこで閉じてしまうものである。つまみ読みやら部分的に深さを変えて読むというような読みかたには向いていないし、価格からいってもったいない。

 そういう意味で、新聞というのは読みかた、記事の取捨選択をするのに適した読み物だと思うのだ。その新聞が手近にない環境で育つというのはよろしくないように思われるのだが……。