再読の試み

 人生の残り時間でぜひやりたいことがいくつかある。そのうちのひとつが気に入った本の再読。わたしの読書は前へ前へ行くばかりで、振り返り、読み返すことはほとんどしてこなかった。読んだ本はほとんど残っているのにもったいないことである。

 読み返したい本の十冊や二十冊はすぐに思い浮かぶ。わたしの悪い癖ですぐにリストアップしたくなってくる。でもそれをやってしまうと、あとはそれを消化するだけの味気ないものになってしまう。なので今回はそれをしない。一冊読見終えてから、あるいは読んでいる最中に次を考えることにする。次を読みたい〝待ちきれない感〟 これを味わいながら進めていきたい。

 前述の通り全体を見通すようなことはしない。なのでまったく根拠はないのだが、読み返す本は百冊くらいになるだろう。日々の読書の合間にはさんでいくつもりなので、月に一冊というペースになるだろう。となると、百冊読むのには八年ちょっとかかる。読めない月もあるだろうから十年かな。

 我が人生の残り時間、なんとかこれくらいはあってほしい。もちろん、それ以上あるに越したことはない。そうなったら二百冊でも三百冊でも読んでやる。

 なんかワクワクしてきた。ちなみに最初の二冊だけは決めている。