清明

 四月四日からは二十四節季の清明(せいめい)です。すべてのものが清らかで生き生きするころです。若葉が萌え、花が咲き、鳥が歌い舞う、生命が輝く季節の到来です。

 七十二侯の清明初侯は、玄鳥(つばめ)至る。海を渡って、つばめが南からやってくるころです。

 暦日の四月八日はお釈迦様の誕生日、灌仏会(かんぶつえ)です。たくさんの花が咲く季節なので誕生を祝う降誕会が〝お花祭り〟になりました、とさ。

 七十二侯の清明次侯は、鴻雁(がん)北へかえる。日が暖かくなり、雁が北へ帰って行きます。

 七十二侯の清明末候は、虹始めて見る。春の雨が上がり、空に初めて虹がかかるころです。わたくしめ、不勉強のため、虹に季節があることは知りませんでした。

 生命がみなぎる季節ですね。


  (出典)白井明大『日本の七十二侯を楽しむ』(東邦出版)