立冬

 二十四節季の立冬。いよいよ冬です。冬の気配がそこかしこに感じられます。木々の葉が落ち、冷たい風が吹き、冬枯れの様子が目立ってきます。

 七十二侯立冬の初侯は、山茶(つばき)始めて開く。「つばき」とかなをふりましたが、「さざんか(山茶花)」のことのようです。まあ、わたしには区別がつきませんが。
 落ち葉焚きの季節でもありますが、焚き火なんて限られたところでしかできなくなってしまいました。焼き芋なんて夢のまた夢。
 ひらめ、温習(うんしゅう)みかんがでまわります。

 次候は、地始めて凍る。霜が降り、氷が張り、本格的な冬の到来です。
 毛蟹、ほうれんそうが旬。茶の花も咲くそうです。七五三もこの頃でしょうか。

 末候は、金盞(きんせん)香し。水仙の花が咲き、かぐわしい香りが漂うころです。
 甲いか、れんこんが旬です。まひわが渡ってきます。

 個人的にはすごく苦手な季節です。

  出典 白井明大・在賀一広『日本の七十二候を楽しむ』(東邦出版)