霜降

 二十四節気霜降霜降)。朝夕にぐっと冷え込み、霜が降るころのこと。

 七十二候霜降り初侯は、霜はじめて振る。文字通りです。ほっけ、とんぶりが旬で紫式部の実が紫に染まり、ひよどりの声が聞こえます。

 次候は、霎時施す。「しぐれときどきほどこす」と読むそうです。時雨が降るようになるころ。時雨とはこの季節のものだったのですね。恥ずかしながら知りませんでした。きんき、山芋が旬です。

 末候は、楓蔦黄なり。もみじやつたが色づきます。紅葉の季節です。「山粧(よそお)う」とはきれいな表現ですね。かわはぎ、さつまいもが旬の食べ物です。

 秋もいよいよ深まり、苦手な冬がそこまで来ています。

  出典 白井明大・在賀一広『日本の七十二候を楽しむ』(東邦出版)