衆議院解散(1)

 衆議院が解散し総選挙の運びとなった。長期にわたる自民党政権から、民主党に政権が移行してからはじめての選挙である。

 前回の総選挙での政権交代は、自民党オウンゴール、自滅の感がある。自民党みずからの失政が最大の原因で、そこにたまたま民主党という受け皿になれるかもしれない政党があったので、そちらが選ばれたのではないだろうか。つまり、民主党の人気ではなく、自民党の不人気が政権を交代させたのであろう。

 小泉政権の大失政に気がついているひとはそう多くはいないようだ。不人気はその次から始まる。阿倍、福田、麻生の三代にわたる総裁投げだし劇に愛想を尽かされ、とどめは麻生太郎のお馬鹿さ加減だったのだろう。

 それに対して、民主党はそれなりのマニフェストを掲げ、政権をまかせても大丈夫の印象を与えた。で、総選挙は雪崩現象を巻き起こした。

 最初の鳩山政権は、とりあえずはマニフェストにそっての政策を展開した。官僚やら(なぜか)マスコミの抵抗にあって思ったようには進展しなかったけれど。

 増税なし、ハコモノ凍結、沖縄の基地移転など公約通りに進もうとしたが、抵抗にあい、どれもうまくいかなかった。

 八ツ場ダムの工事の中止に対してマスコミは、工事ありきで人生計画しているひとたちの困惑を大々的にとりあげて、中止の凍結という状況に追い込まれてしまった。担当大臣もわけのわからないことを言っていたが……。

 普天間基地の移転に関しては、国外移転、悪くとも県外移転を掲げたが、(うっかり)実現時期を約束してしまい、その期限を守れなかったために苦況に立たされた。これなど、じっくり粘り強くやっていけば良いことなのに。

 八方ふさがりに加えて、さらに母親からの財産供与の問題を指摘され、鳩山総理はさっさと辞任してしまった。

 かわって生まれてのが管政権。いきなり、マニフェスト違反の増税を打ち出し、あっと言わせる。これが災いしてか、参院選で惨敗を喫する。

 で、この先どうなるかと危惧された矢先の大震災。震災の対応に不手際を多々指摘されるも、対策に収支し、他のことには手をつけないまま政権をおりる。

 そして、そのあとの野田政権。これはもう滅茶苦茶。が、長くなるので続きは後日。