再読

 本棚には買ったまま、未だ読んでいない積ん読本が多々積まれている。どれもが、読みたくて買った本である。単に順番待ちのほか、読まれるタイミングを逸してしまった本も少なくはない。いったいいつになったら積ん読本がなくなることやら。

 いっぽうで、本は買って読んでいるので、これまでに読んだ本はほとんどが手元に残っている。それらの背中を眺めているだけでも楽しいのだが、読み返してみたい本ももちろんある。

 たとえば、厳選して読み返したい本、百冊を選ぶとしよう(例によって、百である)。新規購入本や積ん読本もあるので、再読本は月一冊としようか。そうすると、百冊では百ヶ月、つまり八年かかることになる。

 八年か、いい数字である。八年後はおおむね七十歳。それくらいであればまだ本を読むことはできるだろう。そのあとになると、視力、知力がどうなるか、はたまた命そのものがあるかどうか。むろん八年とてわからないだが、それを言っていてははじまらない。

 のんびりしてはいられない。八年のカウントダウンはすでにはじまっているのだ。なんか悲しいなあ。