歩くのが遅くなった

 今に始まったことではないが、歳を取って、歩くのが随分と遅くなった。筋力の低下、呼吸機能の低下が直接の原因であろう。

 だけど、それ以外にも原因はありそうだ。いや、因果関係はそれが原因で歩くのが遅くなったのか、そうではなくて、歩くのが遅くなったのに合わせてそうなったのか、どちらかはよくわからない。

 それは、視力の低下である。足早に歩くと、何を見たのか良くわからないのだ。ゆっくり歩き、ゆっくり眺めて、見たものをはじめて認識することができる。併せて、見たものを脳へ伝える伝達速度や、脳の認識速度も落ちているようだ。

 認識できないから、認識できる早さで歩くようになったのか、ゆっくり歩いているうちに視力まで退化してしまったのか、どちらが原因でどちらが結果なのかはわからない。まあ、どっちでもいいけれど。

 そんなこんなで、現時点では歩く速さとものを認識する早さとが、微妙なところで均衡が取れている。どちらも、かなり遅いというところが悔しくもあるが(笑)

 なので、健康のため、とかいって、スタスタと歩くようなことはしたくもないし、したくともできはしない。