心地よければそれで良し?

 散歩、自転車、読書。どれも心地よいことばかりである。気兼ねなく気ままにこれらを実行していけば、それはそれは心地よい生活を送ることができそうだ。

 だけどそれでよいのだろうか。それだけでよいのだろうか? なんとなくもうひと味欲しいような気がする。これだけで終わっては人生がもったいないような気がする。これまでの六十年間、なにかを探し求めてきた。そのみつけたものが散歩と自転車と読書〝だけ〟というのではちょっとさびしい気もする。

 いっぽうでここまでくれば、もう無理せず、気楽に楽しくやっていければそれが一番、という考えもある。

 さてどうしよう。若い頃なら、あれこれ思案に悩むのも素敵なのだが、いかんせん、残り時間が少なくて、あまり暢気なことは言っていられない。