うまいもん残しは見直しどき

 〝うまいもん残し〟子どものころからの性格である。いやなことを先にやってしまって、あとは心おきなくお楽しみを味わう。いやなことは完全に消失しているので、それに心を囚われることなく、好きなことに完全に集中できる。苦労性とも言うが、楽しみの味わいかたとしては効率的だと思っている。

 ということでこの性格を改める必要はさほど感じていなかったのだが、ここへ来て少し事情が変わってきたような気がする。

 それはわが寿命。寿命なり、余命なりいかほどのものかはわからないが、そう多くないことは確かである。

 なので、うまいものを残しておいても、食べ終わらないうちに命のほうが終わってしまうことも大いにありうる。

 どの程度なら残しておいても大丈夫なのか、見極めが必要である。賞味期限ではなく、食する人間のほうの期限なのでそう簡単には見積もることができないが。