芒種初侯

 六月六日からは二十四節季の芒種、稲や麦など穂の出る植物の種を蒔くころです。稲の穂先にある針のような突起を芒(のぎ)といいます。

 七十二侯の芒種初侯は、蟷螂(かまきり)生ず。カマキリが生まれるころです。そろそろ傘や長靴が活躍する時期でもあります。

 苗代苺は、苗代をつくる六月頃に赤く甘い実が熟すので、そう呼ばれています。

 また、六歳の六月六日に稽古始めをすると芸事に上達すると言われています。


  出典 白井明大=文・有賀一広=絵『日本の七十二侯を楽しむ』(東邦出版)