立夏

 五月六日からは二十四節季の立夏に入ります。立夏とは、しだいに夏めいてくるころのこと。あおあおとした緑、さわやかな風、きもちよい五月晴れの季節です。

 七十二侯の立夏初侯は、蛙始めて鳴く。野原や田んぼで蛙が鳴きはじめるころです。

 暦日の五月五日は端午の節句ですが、旧暦の五月五日は新暦の六月二十日にあたります。かつては梅雨の合間の行事だったのですね。鯉のぼりの世話が大変そう。

 立夏次候は、蚯蚓(みみず)出ずる。みみずにも季節があるようです。

 末候は、竹笋(たけのこ)生ず。いや、筍はすでに出回っているようにも見えますが。と思ったら、これは外来の孟宗竹の子だそうで、日本原産の真竹は五六月に旬を迎えるとのこと。田んぼに水をはるのもこのころのようです。