小雪

 二十四節季もいよいよ大詰め、小雪(しょうせつ)です。寒さが進み、そろそろ雪が降りはじめるころ。とはいえ、ゆきはまださほど大きくなく、寒さもそこまでではありません。

 太平洋側ではまだ雪はないでしょうね。寒さもそこそこ……であってほしい。できれば小春日和であるってほしい。そうそう、小春日和というのもこの時期のことですね。寒い中、春のような暖かな陽気になることがあります。

 七十二侯小雪初侯は二時蔵(かく)れて見えず。虹を見かけることが少なくなります。えっ、虹って季節的なものだったのでしょうか。意識したことがありませんでした。

 くえが旬とありますが、くえって食ったことがあるやらないやら、これも記憶には残っていません。りんごも旬です。野茨が赤い実をつけます。

 小雪次候は、朔風歯を払う。朔とは北のことだそうです。冷たい北風が木の葉を払い落とすころです。木枯らしが吹きはじめます。かます、白菜が旬で、ヤツデが花を咲かせるころです。

 小雪末候は橘始めて黄なり。橘の実が黄色く色づきます。ぼらが旬、セロリも旬だそうです。

  出典 白井明大・在賀一広『日本の七十二候を楽しむ』(東邦出版)