あっぱれ、野田内閣!?

 先の衆院選は、予期したとおりというか、予期した以上の結果となった。民主党の大幅減と自民党の大幅増。前回は自民のオウンゴールで民主が圧勝したが、今回はその裏返しで民主のオウンゴールで自民圧勝とあいなった。相手の失態で自らを伸ばすという、あまり好ましくない推移であろう。

 が、果たして民主はオウンゴールだったのだろうか。前回の自民はまさにおごりによるオウンゴールだったが、今回のは意図的に自ゴールに蹴り込んだような気がする。

 蹴り込んだのはむろん野田総理。かれはやはりトロイの木馬、すなわち自民党ないし経済界が民主党に潜り込ませた工作員だったのだろう。

 その使命は、増税など自民党が(その支持を減らしたくがないために)やりたくともできなかったことを実現すること。民主党を内部分裂させ弱体化すること。そして、その結果として、民主党の支持を減らし政権を自民に返すこと。野田総理はすべてを見事にやり遂げた。さらに、あっという間の解散とういう、反対勢力(むろん民主党も含む)に選挙準備の時間を与えない離れ業までやり遂げるおまけ付き。自民党や経済界にとってはこれ以上はないほどのあっぱれであろう。

 さて、この先、かれはどんなスタンスで政界を泳いでいくのだろうか?