付加年金はお得! だけど……

 年金の損得話のついでとして、わたしには縁の無い話をおひとつ。

 前回は年金の繰り下げ受給の損得について、結局、何歳まで貰い続けるか、つまり何歳まで生きることができるかによって損にもなり得にもなることを書いた。

 今回は、率で言えば絶対お得なお話です。

 国民年金には任意で掛けることのできる付加年金というものがある。掛け金は月4百円。

 付加年金に加入すれば、受給額が毎年2百円X加入月数だけ増加する。

 通算の掛け金はむろん4百円X加入月数。すなわち全掛け金の半分が一年で戻ってくる。ということは、掛け金全額をたった二年で回収することができる。三年目以降はまるまるもうけとなる。もうけは毎年全掛け金の半額である。これはものすごい高利率である。こんなに条件のよい金融商品は滅多にないだろう。

 リスクは自分の寿命だけ。といっても受給開始(65歳)から二年間だけ。67歳からは丸儲けに突入だ。

 ただし、率は確かにものすごい高率なのだが、絶対額はどうだろう。

 一年は12ヶ月。つまり一年加入した場合、増加する受給額は毎年200円X12月で2,400円。十年加入すれば毎年2万4千円。月にして2千円。この額はどうなんでしょう?

 最高の40年間加入すれば、年9万6千円、月にして8千円。丸まるのもうけなのだから、とやかく言うことはないのだが。絶対額をきちんと確認しておくほうがよさそうだ。