企業年金

 ネット上の知人の自己紹介的な書き込みを見てしまった。曰く、

 〝生活は、厚生年金や企業年金から、贅沢をしなければ問題は無い。でも、私の小遣いまでは出ない〟

 我が身を振り返れば惨めになる。厚生年金が少ないのは嫌と言うほど思い知らされている。少ない原因は自分自身にもある。

 今回の問題は〝企業年金〟 わたしにはこれがない。

 最初に勤めたH社。ここにいたころは企業年金というものはまだ市民権を得ていなかったのではないだろうか。少なくともわたしは世の中にそんなものがあることすらしらなかった。H社の給料・賞与などは驚くほど少なかったが、それども一応は老舗の大手企業、こういう制度はいち早く実施するところだ。そのまま居れば、(金額には期待できないが)期間だけは満額の企業年金を受給できただろう。

 二番目の会社、T社は入社当時はまだ店頭公開企業。入社してしばらくして一部上場となった。この会社、わたしが抜ける直前に企業年金の制度が始まった。なので、わたしもほんの少しの間だけ、加入していた。いや、本当にほんのほんの少しだけである。年金にせず、一時金でもらっても何が買えるかわからないほどの金額である。有無で言えば〝あり〟になるが、金額で言えば〝なし〟と言わざるを得ない。

 T社を追い出され、転籍したN社。ここは今でもないのではなろうか。むろん、わたしはもらっていない。まあ、このN社、老後の希望がことごとく打ち砕かれてしまった原因の大半はここにある。おっと、これ以上は言及しない!

 というわけでわたしには企業年金がない。厚生年金も少ない。なので老後の生活に大いなる不安を抱いている。