続けて反省

 会社勤めに一生懸命になることはみっともないこと、はずかしいこと、のように思いこんでいた。
 70年前後の社会のうねりを経験した人は、仕事に埋没してはいけない、そんな風に思いこんでいた。

 偉くなるためにあれこれ画策するなんて、まったくもってみっともない。自分を売り込むなんてもってのほか、ライバルの足を引っ張るなんて卑怯この上ない。と思いこんでいた。

 たとえ面白い仕事であっても(そんなことは滅多になかったが……)つまらなそうな顔をして距離をおいてやっていた。

 あまり実践派ではないわたしだが、なぜかこの点に関してはストイックなまでに実行し続けた。

 その結果、、、

 偉くはならず、収入も少なく、

 まあ、それでもその時期を過ごすことはでき、ある意味、自分を見失わずに済んだと喜んでいたくらいである。脳天気にも。

 そして、定年の歳になり、年金の低さ、蓄えの少なさに唖然としてしまったわけである。

 これが我が人生の清算かと思うと情けなくなってくる。むろん、取り返しは効かない。