プロ野球観戦

世はシルバーウィークとやら。敬老の日があるからシルバーなのかと思いきや、さに非ず。単に五月のゴールデンウィークに対してシルバーとのこと。ゴールドではなくゴールデンの対がシルバーでよいのかどうかさておいて。

 このシルバーウィークは五日間。初日は怪しげな趣味のオフ会で上京。翌日、翌々日は疲労回復と通常の週課、日課のフォローに追われる。なにしてることやら。

 残すところ二日となって、倅にせがまれプロ野球観戦へ。倅と言っても既に社会人。なにゆえ、親父と出かけたがるのか動機・心境不明。家に閉じこもりがちの親父にたまには外の空気を吸わそうと言うはからい、と考えるのはよいほうに取りすぎだろうね。

 そんなこんなで地元球団のホームゲームへ。球場へ足を運ぶのはこのチームが二度目の優勝を果たした年以来。あれから一体何年経っているのだろう。開幕以来最下位独走中だから球場はがら空き、と思っていたのは大間違い。好天の連休の終盤であったり、相手がアウェイながら動員数の多い球団であることもあいまって満員御礼のぎゅう詰め状態。コンビニでチケットを買い、飯を食ってから球場へ、とのもくろみは早くも破綻。コンビニでチケットは売り切れ、購入不可。

 なのでスタジアムへ直行。アウェイの相手チームのチケット売り場には長蛇の列が。地元チームの売り場は二三人待ちでなんとか手に入れることができた。

 では、飯! ということで、球場近く、前から気になっていたホットドック屋さんへ。外から見ると黄昏れた感じの店で中にはいるのを躊躇してしまうが、中をうかがうと好い感じに人が入っている。好い感じの老夫婦が店を切り盛りしている。壁にはクレイジー・ケン・バンドや地井武雄の色紙が飾られている。これは意外だった。

 倅はドライカレー、わたしはハムエッグ定食を食す。安くてうまい。おやつにホットドッグをテイクアウト。別の店でコーヒーをテイクアウトして球場へ。

 試合開始。相手に先取点を奪われる。その裏に一点を返し、次の回に同点そして逆転、となんかいい感じ。点差はわずか。リリーフ投手がストライクが決まらずハラハラしたり。が、大詰めに来て、ホームランでだめ押し。さらに連打で追加点。最後は押さえのエースがピシャっと押さえる。

 申し分のない展開。大いに愉快なり。もしかしたら、このチームの勝利ゲームを生で観戦したのは初めてかもしれない。身動きできない狭い座席に五時間座り続けてかなり消耗したけれど気分はすっきり。

 そうそう、フライの落下するボールを見失うことしばしば。また、暮れて、ライトが点灯する前は投手が投げるボールも観づらくなった。視力は間違えなく衰えている。球場で観戦できるのもあとわずかかもしれない。一抹の寂しさを感じなくもない。