派遣会社が入札

 ハローワークのサイトを眺めていたら、派遣会社からの募集が乗っていた。もちろん時給等採用条件が記されている。派遣先もぼんやりわかり、そこでの業務についてはキチンと書かれている。

 で、これに応募するとどうなるか。まずは派遣会社の審査があり、よければ派遣先へ行ってそちらの審査を受ける。そして目出度く就職、というのが普通に思いつくパターンだろう。もちろん落選のケースもあるけれど。

 ところが少し異なるパターンもあるようだ。派遣会社の審査までは同じ。違うのはこの時点では派遣会社はまだ派遣先から受注あるいは内定を貰っていないということ。実はこのパターンでは、派遣会社はこのあとの入札により決まるのだ。この派遣会社には適材が登録されていなかったので、ハローワークから(応札に使用する人材を)募集していたのだ。良い人を見つけて、これを玉にして入札に応じるのだ。

 応募者から見れば、派遣会社の審査に通ってもそれはあくまでも第一関門突破にすぎない。続いて、派遣会社そのものが関門を突破(落札)しなければならない。失注すればハローワークでの募集が意味のないもの(就業という実体を伴わないもの)になってしまう。

 こんなパターンもあるよ、ということなのだが、ちょっと疑問がある。ハローワークのようなたくさんの人が見ているところへ募集条件を乗せてしまうと、競合会社の目にとまる可能性も高い、というか競合会社はそれを見逃すはずはない。見られたら、募集価格から簡単に入札額を見破られてしまうだろう。

 玉がないので背に腹は代えられず、覚悟の上でハローワークで募集するのだろう。その狙いは、落札することではないのかも知れない。応札を続けること自体に意義があるようだ。次もまた声をかけて貰うことが大事なのだ。失注は予め承知のうえでの応札だ。

 と、こういった募集、すなわち、就業に繋がらない可能性のある募集をハローワークは認めて良いものだろうか? 振り回されるのは何も知らない応募者である。


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