どうにかならぬか貧乏性

 どうもいかん。なんて貧乏性な性格をしているのだろうか。気持が塞いでやりきれない。

 老後の資金に不安があることは間違いない。ただし、あくまでも不安である。足らないと決まったわけではない。ただ問題は、あとになって足らないとわかってもその時点では手の打ちようがないということ。手を打つなら今しかない。

 ということまではすでに了解すみ。ならば、満喫とは行かないながらも隠居生活を楽しみながら緩やかに仕事を探していこう、ということに決めたはず。

 ところが貧乏性ではそうは行かない。職就くのが最優先、最重要と思い込んでしまう。頭の中ではそれは違うよと思っても、すっかり貧乏色に染まっている。仕事が決まるまではほかのことには一切気が回らなくなってしまった。とにかく仕事が見つかるまでは何もするきにはならない。

 一方でいくらこちらがその気になっても、今のご時勢、こちらの年齢、性別、経歴、どれをとっても有利に働くものはない。つまり仕事にはありつけない。今年になってすでに五戦五敗という惨憺たる状況だ。

 仕事が決まるまではなにもできない。仕事は一向に決まらない。こちらが努力を怠っているのではなく、向こうから拒絶されているのだ。自分の力ではどうしようもない。負のスパイラルにずっぽりはまり込んでしまった。

 こんな状況下では気分を晴らすようなことをやったほうがよいのだが、貧乏性ではそうはいかない。とにかく決まるまではすべてお預けなのである。つらいなあ……。どうにかならぬか、この貧乏性なる性格は。



 ♪♪♪♪ 隠居開始まであと 17 日 ♪♪♪♪