冬至 12/22〜

 十二月二十二日は二十四節季の冬至。一年でもっとも昼が短く、夜が長い日です。これから日が延びていきます。なので古代では冬至が一年のはじまりでした。

 と言うことですが、時計の無い古代にどうやって昼や夜の長さを測ったのでしょうか?

 七十二侯の冬至初侯は、乃東(なつかれくさ)生ず。うつぼぐさの目が出てくることです。ということですが、うつぼぐさってどんな植物でしょうか?

 烈しく吹く風のことを風巻(しまき)といいます。烈風吹きすさぶ中、雪が降りしきるのが雪風巻(ゆきしまき)。名前を聞くだけで寒そうです。


 出典 白井明大=文・有賀一広=絵『日本の七十二侯を楽しむ』(東邦出版)

大雪末候 12/17〜

 十二月十七日からは七十二侯の大雪次候、さけ群がる。鮭が群れをなして川を遡るころです。

 一年の豊作を司る正月の神さま(年神さま)は念仏を嫌がるからと、暮れの十二月十六日までで念仏おさめにするというのが「念仏の口止め」。翌日から年明け一月十六日の念仏の口開けまで念仏を唱えてはいけない、という風習もあるそうです。


 出典 白井明大=文・有賀一広=絵『日本の七十二侯を楽しむ』(東邦出版)

大雪次候 12/12〜

 十二月十日からは七十二侯の大雪次候、熊穴に蟄(こも)る。熊が穴に入って冬ごもりするころです。

 新年を迎える仕度をする、正月事始めの日が十二月十三日です。まずは煤払い、大掃除から。そして松飾り用の松の枝を山に取りに行く、松迎えがあります。


 出典 白井明大=文・有賀一広=絵『日本の七十二侯を楽しむ』(東邦出版)

大雪初侯 12/7〜

 十二月七日からは二十四節季の大雪、雪が本格的に降り出すころです。

 七十二侯の大雪初侯は、閉塞く冬と成る(そらさむくふゆとなる)。天地の陽気がふさがり、真冬が訪れるころです。重たい灰色の雲におおわれた空は雪曇(ゆきぐもり)と呼ばれます。

 十二月八日は針供養の日です。縫い物の上達を願いながら、折れた針を供養する日です。


 出典 白井明大=文・有賀一広=絵『日本の七十二侯を楽しむ』(東邦出版)

小雪末候 12/2〜

 十二月二日からは七十二侯の、橘始めて黄なり。橘の実がだんだん黄色くなってくるころです。橘は冬でもあおあおとした常緑樹で、万葉集にも登場します。


 出典 白井明大=文・有賀一広=絵『日本の七十二侯を楽しむ』(東邦出版)

小雪次候 11/27〜

 十一月二十七日からは七十二侯の小雪次候、朔風葉を払う(さくふうはをはらう)。冷たい北風が、木々の葉を払い落とすころです。朔風の朔とは北という意味で、朔風は木枯らしのことです。


 出典 白井明大=文・有賀一広=絵『日本の七十二侯を楽しむ』(東邦出版)

小雪初侯 11/22

十一月二十二日からは二十四節季の小雪、寒さが進み、そろそろ雪が降りはじめるころです。とはいえ雪はまださほど大きくなく、寒さもそこまでではありません。

 旧暦十月のことを小春といいます。ことしは旧暦十月一日は新暦の十一月八日にあたります。それまでの寒さが打って変わって、暖かな陽射しに包まれた陽気になるときがあります。そんな日を小春日和と呼んでいます。

 七十二侯の小雪初侯は、虹蔵れて見えず(にじかくれてみえず)。虹を見かけることが少なくなるころです。北陸では、冬季雷(とうきらい)という雷が増してきます。

 新暦十一月二十三日の勤労感謝の日は、もともと秋の収穫に感謝を捧げる新嘗祭も日でした。その年に収穫された新米や新酒を、天地の神さまに捧げます。


 出典 白井明大=文・有賀一広=絵『日本の七十二侯を楽しむ』(東邦出版)