春分末候

 三月三十一日からは七十二侯の、雷乃声を発す(かみなりこえをはっす)。春の訪れを告げる雷が鳴り始めるころです。

 春になる雷を「春雷」と呼びます。ひと鳴り、ふた鳴りほどで止む短い雷の音。とくに始めて鳴る春雷を「初雷(はつらい)」と、あるいは冬ごもりの虫を起こす「虫出しの雷」ともいいます。


  出典 白井明大=文・有賀一広=絵『日本の七十二侯を楽しむ』(東邦出版)